股関節の痛み
このようなお悩みはありませんか?
☑立ち上がりや歩行時に、股間(鼠径部)が痛くなる
☑股関節を大きく曲げると、きつく詰まった痛みがでる
☑産後に恥骨付近に痛みを感じる、股関節が硬まっている
☑太ももの前、後ろ、外側に痛みを感じる
(症状の概要)
股関節痛は、高齢者だけの問題ではなく、妊娠中、若い方でも長時間座る、立つの状態が続いている、スポーツをしている場合にもよく見られます。股関節は人体で最大の関節です。股関節は摩耗に対応するように設計されていますが、年齢や使用状態に伴い、軟骨が摩耗したり損傷したりする可能性があります。
(種類)
●変形性関節症
股関節の摩耗は関節軟骨で始まり、関節軟骨が薄くなり、炎症がゆっくりと進行し、最終的に軟骨は完全になくなります。痛みのない位置をみつけることはますます困難になり、最終段階では、股関節の筋肉、腱、靭帯などの組織すべてに悪影響を与えます。痛みがひどくなり、日常生活の移動や立ち方に支障が多くでている場合、医療機関での精密検査によって、手術が選択しになることがあります。
●股関節形成不全
新生児の幼い子どもは、医師の検査によって、股関節の形成不全を見つけることができます。これは、股関節のソケットが発達していないため、乳児や小さい子供は、脱臼しやすく、股関節への血液供給に問題を引き起こす可能性があります。必要な場合は、外科的介入を検討されます。この股関節の痛みは、生涯を通じて発生する場合があり、ストレスがかかる厳しい運動を避け、腰を強く保つことが重要です。
●関節唇の損傷
関節唇は、股関節のソケットを深くすること、そのような使い過ぎた関節の安定性を高めることです。さまざまな原因によって、関節唇が裂ける可能性があります。初期のころは、痛みを感じないことが多く、徐々に痛みが生じ、カチッという音や引っ掛かったりすることがあります。
●関節炎
高齢者に多く見られ、変形性関節症や、関節リウマチなどの症状によって引き起こされる可能性があります。関節軟骨の摩耗や裂傷により、最終的に股関節の痛み、炎症を引き起こします。痛みは、腰の奥深くに感じられ、周囲の筋肉や腰に広がる可能性があります。
●滑液包炎
滑液包は、血液で満たされた小さな嚢であり、反復的な活動中に筋肉や腱が骨に接近してくすれることによる摩擦を軽減します。股関節周囲の滑液包の炎症は、反復した機械的ストレスによって起こることがあり、長年の姿勢の悪さが影響します。これは、股関節だけでなく、肩関節にもよく見られます。
●筋肉または靭帯の捻挫
さまざまな活動による股関節の繰り返しの動きは、体重を支持する筋肉、腱、靭帯に多大な負担をかける可能性があります。
(一般的な原因)
●骨盤や脊椎の歪み
●緊張の強い股関節周囲の筋肉
●腰の神経根圧迫障害
●不良姿勢
●体重の増加
●不規則な脚の長さ
●使いすぎ(オーバーユーズ)
●足の偏平足(回内)
●産後におこる骨盤底筋の機能低下
(改善するための手段)
●手技療法
脊椎の調整や運動といった理学療法を組み合わせて行われる方法です。特に、背中の歪みによるズレを修正することで、過度な荷重ストレスが軽減し、股関節痛が改善することが期待されます。
●運動療法
股関節の運動性は、脊骨である胸椎の運動性と関連があります。特に、股関節は横に広げること、捻りの運動が特徴であり、体幹筋である腹斜筋群(ウエストの筋肉)とのつながりを持っています。股関節にのみ集中した運動だけでなく、体幹筋と連動させる運動が効果的です。
●姿勢を矯正する体操
股関節は、上半身の重量を支えるための重要な関節です。そのため、立ち姿勢の際に、背中が曲がった猫背あるいは、背中を伸ばし過ぎている反り腰のどちらも、股関節へ負担をかける姿勢です。背骨の胸椎の可動性を広げ、不安定となりやすい腰と骨盤周囲の筋肉を強化する必要があります。
また、歩行においては、股関節の状態だけでなく、足部(土踏まず、足指)や踵(ヒール)の状態にも着目する必要があります。とくに、踵や足関節周辺は可動域が狭くなりやすいのが特徴です。腰・骨盤周囲、足部の体操を実施するだけで、股関節にかかる負担が劇的に軽減することも多いです。
●ストレッチ
股関節と膝関節をつなげる、大腿四頭筋、ハムストリングス筋の柔軟性低下によって、骨盤が下方あるいは外側に歪むことで、股関節にかかるストレスが増大します。また、ふくらはぎである下腿三頭筋(アキレス腱と付着する筋)や、ヒラメ筋も足関節の可動域を制限するため、定期的な柔軟が必要です。
●体のバランスが安定する靴を選ぶ
長時間のヒール靴の着用や、足のサイズが違う靴を履き続けていくと、足元のバランスが崩れ、骨盤や股関節に悪影響を与えます。当院では、インソール療法を専門としている施術者が在籍しています。フットケアの専門者への相談が必要不可欠です。
●プール等の水治療法
水治療法は、プール環境が必要です。水の中では、浮力によって股関節にかかる荷重量が減少します。臀部の高さまで水につかると、重量が50~60%減少、胸の高さであると70%減少します。水中内での運動スピードによって、抵抗量が変化するため、段階的に筋力回復・増強プログラムが設定可能となります。また、浮力による免荷状態では、リラクセーションが促進させるため、疲労回復の効果も期待されます。
●外科的な手術
膝の痛み
このようなお悩みはありませんか?
☑朝方に膝のこわばりがある
☑痛みがないが、ポキッと音がなったり、引っ掛かりがある
☑膝を完全に伸ばすことができない
☑しゃがむ動作、正座など、膝を大きく曲げることが困難である
☑階段の上り下りで痛みがでる
(症状の概要)
膝の痛みは、あらゆるタイプの人に非常によくみられる筋骨格系の問題です。痛みの原因も、膝関節に直接的な問題がない場合も多く、股関節や足関節の問題から発生する可能性があります。
(種類)
●関節炎
朝のこわばりは関節炎の初期兆候です。硬直が数時間続く場合は、関節リウマチの症状である可能性があります。また、関節炎を起こすと、膝が腫れが長期化します。
●靭帯損傷
前十字靭帯、後十字靭帯、内側側副靭帯の損傷は、一般的に運動中に発生し、不快感や不安定さを引き起こす可能性があります。
●半月板、軟骨損傷
老若男女を問わずみられ、膝の痛みの非常に一般的な原因となります。
●膝蓋腱炎
膝蓋腱、膝の前部にある大きな腱です。しゃがむ動作やジャンプ動作の反復により、損傷した腱に痛みが生じます。
●膝蓋軟骨軟化症(オスグッド・シュラッター病)
膝蓋骨の下に痛みを引き起こし、軟骨の軟化が原因です。自転車やランニング、スキーなどの反復活動によって、膝下に痛みが生じます。下り坂や階段を下りるときにも、痛みが生じやすいのが特徴です。青年期に多く見られるため、成長痛と呼ばれていますが、膝関節の中にある成長板が炎症を起こしている状態です。
(一般的な原因)
●加齢
●体重の増加
●ランニングやジャンプを繰り返すのスポーツ
●脊椎や骨盤の歪み
●足の扁平足
(改善するための手段)
●健康的な体重を維持する
●手技療法
脊椎の調整や運動といった理学療法を組み合わせて行われる方法です。特に、背中の歪みによるズレを修正することで、過度な荷重ストレスが軽減し、股関節痛が改善することが期待されます。
●筋力、柔軟性、バランスのためのエクササイズ
膝関節痛の主な原因の一つは、大腿部の前面にある大腿四頭筋の筋力低下、柔軟性低下です。成長期の子どもや、高齢者に多くみられるため、成長痛や加齢による機能低下が目立ちやすい部位です。
成長期の子どもであれば、下半身全体の柔軟と、足関節の筋力訓練で改善を認めます。高齢あれば、下半身の問題だけでなく、背骨全体の問題を解決する必要がある場合がほとんどです。レベルに応じて負荷を設定することがポイントで、始めは膝サポーターを使用したり、運動器具で負荷をコントロールしながら運動を行うと、徐々に膝痛の改善を認めていきます。
●体のバランスが安定する靴を選ぶ
長時間のヒール靴の着用や、足のサイズが違う靴を履き続けていくと、足元のバランスが崩れ、骨盤や股関節に悪影響を与えます。当院では、インソール療法を専門としている施術者が在籍しています。フットケアの専門者への相談が必要不可欠です。
●温熱、電気療法
膝から足首にかけて、慢性的な冷えから、末梢血管への血流障害が生じ、膝関節の周囲筋が緊張します。そのような身体状態であると、適切な筋力を発揮できないため、しゃがむ動作、階段、坂道などで、膝関節にかかる負担が増大します。血流を改善するためには、温熱療法が効果的です。また、鎮痛作用のある電気治療では、症状を緩和させることができます。
●鎮痛剤の服用
当院の理学療法士は、改善するための方法をより詳細に、わかりやすく指導することが可能です。
股関節、膝の痛みの問題を解決するための最初のステップは、「原因」を見つけることです。
私たちは、脊椎だけでなく、股関節や膝関節の可動域を広げる手技療法を行うことで、関節にかかる負担を軽減し、歩容や立ち姿勢に変化を与えることができます。また、姿勢や歩き方、すべての背骨の動きの程度、骨盤や脊椎の歪みなどを、詳細に、注意深く調べていきます。
何か月、何年も慢性化した下肢の痛みでお悩みの場合は、田中ケアラボのスタッフに遠慮なくご連絡してください。